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Event イベント

第3回 知性共生座談会

第3回 知性共生座談会

創発機械倫理への挑戦

創発機械倫理(Emergent Machine Ethics: EME)は、人類を上回る知能を持つAIが存在する社会において、自律的な倫理システムの創発メカニズムとその応用を研究する新たな学問領域である。本研究領域では、多様な知性体の相互作用から倫理が創発するプロセスの解明、社会の持続可能性を担保する誘導機構の構築、倫理逸脱エージェントの検知基準の確立、および人類との協創による望ましい倫理体系の形成を主要な研究課題とする。本座談会では、山川氏による知性共生実現におけるEMEの位置づけ、遠藤氏によるEME研究の方法論的アプローチ、田口氏による倫理の本質的考察を通じて理論的基盤を構築する。その上で、地球型生命とは本質的に異なるデジタル生命体としてのAIの特性に着目し、AI社会における倫理創発の研究方向性をパネル討論により探求する。

こんな方におすすめ

・AIの倫理、安全性、アライメント(AIと人類の価値観の整合)といったテーマに強い関心を持っている方
・自律的なAIが倫理を学習・獲得するメカニズムについて、技術的な視点から探求したい方
・将来の汎用人工知能(AGI)が社会にもたらす影響やリスクについて、専門的な議論に触れたい方

イベント詳細

イベント名第3回 知性共生座談会
開催日時2025/8/22(金)18:30 – 21:30
形式オンライン
定員90名(先着)
内容▼第一部:トークセッション
・知性共生にむけた創発機械倫理の意義(山川 宏 氏)
・創発機械倫理の研究例 〜AIの「垂直的成長」モデル〜(遠藤 太一郎 氏)
・(仮)倫理とはそもそも何か:創発的倫理の哲学的基盤(田口 茂 氏)

▼第二部:パネルディスカッション
・AI 社会の倫理はどのように研究されるべきか(パネリスト: 田口 茂 氏、 遠藤太一郎 氏 モデレータ: 山川宏 氏)
登壇者・遠藤 太一郎 氏(国立大学法人 東京学芸大学 教育AI研究プログラム 教授/株式会社カナメプロジェクト 取締役CEO)
・田口 茂 氏(北海道大学大学院文学研究院教授/人間知・脳・AI研究教育センター(CHAIN)センター長/株式会社TETSUGAKU最高哲学責任者(CPO))
・山川 宏 氏(東京大学人工物工学研究センター 主幹研究員)
問い合わせ先イベント関連:info@intelligence-symbiosis.info
会場関連:marketing@toggle.co.jp
主催共催: Intelligence Symbiosis Initiative 設立準備委員会、トグルホールディングス株式会社 
協賛: カナメプロジェクト、一般社団法人 AIアライメントネットワーク、特定非営利活動法人全脳アーキテクチャ・イニシアチブ
協力: 一般社団法人UT-LAB

登壇者

  • 遠藤 太一郎
    遠藤 太一郎
    国立大学法人 東京学芸大学 教育AI研究プログラム 教授/株式会社カナメプロジェクト 取締役CEO
    AI歴28年、数百に及ぶAI・DXプロジェクトに携わる。18歳でAIプログラミングを始め、米国ミネソタ大学大学院在学中に起業。その後、AIスタートアップのエクサウィザーズに参画し、技術専門役員としてAI部門を統括。5年で400人規模までスケールし、上場。近年は「生成AIの教育活用」や、AIが制御不能になる「AI暴走リスクの解消」に注力。AIが倫理や道徳を学習する「垂直的成長」モデルを研究している。
  • 田口 茂
    田口 茂
    北海道大学大学院文学研究院教授/人間知・脳・AI研究教育センター(CHAIN)センター長/株式会社TETSUGAKU最高哲学責任者(CPO)
    ヴッパータール大学(ドイツ)博士課程修了、Dr.phil.(哲学博士)。山形大学准教授、北海道大学准教授等を経て現職。専門は哲学、特に現象学、意識の哲学、日本哲学。CHAINを拠点として、数学者、神経科学者、AI研究者などと共同研究を行う。主な著書として『現象学という思考』(筑摩書房、2014)、『〈現実〉とは何か──数学・哲学から始まる世界像の転換』(西郷甲矢人氏と共著、筑摩書房、2019)、『行為する意識』(吉田正俊氏と共著、青土社、2025)などがある。先頃株式会社TETSUGAKUを立ち上げ、来るべきAI時代に向けて哲学と異分野融合の知を社会に生かす活動も行っている。
  • 山川 宏
    山川 宏
    東京大学人工物工学研究センター 主幹研究員
    東京大学博士課程修了(1992年)、強化学習を専攻。富士通研究所研究員を経て、ドワンゴ人工知能研究所所長を務めた後、現在は東京大学主幹研究員。2015年にNPO法人全脳アーキテクチャ・イニシアティブを共同創設し、議長として就任。ヒト脳型汎用人工知能の研究開発を推進している。電気通信大学大学院連携教授、近畿大学情報学研究所知能システム部門長(客員教授)、理化学研究所革新知能統合研究センター客員研究員を兼任。人工知能学会の元編集委員長。2023年からはAIアライメントネットワークを共同創設し理事に就任、高度な人工知能がもたらす破滅的リスクへの対処に関する研究も行っている。